maru | さてコミックス10,5巻では、登校前の手塚部長の様子が紹介されています。 それによると、手塚家では、毎朝一番早く身支度を済ませて食卓に着くのは祖父と、そして中学生の孫です。 反対に起きるのが遅い、と朝っぱらから祖父に叱られているのは、彼の息子、つまり手塚部長の父親です。 なんだかちょっと微妙にずれているような光景ですが、手塚部長の母親は慣れているのか、まったく気にも留めず朝食の用意に追われています(笑)。 ところでこの両親を見て、思わず納得したことがあります。 “国光の髪の毛”です。実は手塚部長のあの難解(でもステキ)な髪の“ハネ”は父からの、そして髪の“ツヤ”は母からの、“遺伝”の賜物なのでした。何のことはない、よく見ると手塚家の男は、全員アノ“ハネ髪質”なんですね(じーさんなんか、ヒゲまでハネている:笑)。 手塚部長は父親似のようですが、母親の彩菜さんはというと、こちらはしっとりと落ち着いた和風美人。 穏やかで優しそうな雰囲気のお母さんで、またサスガと云うべきか、非常に感情の発露の乏しい息子の、その微妙すぎる表情の違いを、いともたやすく読み取ることが出来るすごいヒトでもあります。 父も祖父も気付かない“国光の微笑み”を、母は決して見逃しません(笑)。 彩菜さんの指摘に驚いた旦那と義父は、食事中なのも忘れて思わず食卓から立ち上がってしまいますが、きっぱり「YES」と言い切る彼女は笑顔です。 楚々とした外見を裏切る、その押しの力強さ。そこには毫(ごう)の揺らぎもありません。 そして、彼女の反論を許さないその断言ッぷりを目(ま)の当たりにして、ファンは確信した筈です。すなわち、手塚部長のあの筋金入りの“受け身体質”は(何せ小学生の女の子にまで押し捲られている:笑)、まさに、赤ン坊の頃からこの母親にニッコリ押し切られ続けた結果、彼の骨身に染み付いてしまったものに違いない! と。 昔から“母は強し”と申しますが……手塚家もまた、母は、嫁は強かった。 青学の柱は国光ですが――手塚家の柱は、間違いなく彼女です(笑) 2006/12/17 まる |